トトノイライフのヨウです。
今回は、未就学児や小学校低学年にぜひオススメしたい「お利口さんポイント」というヨウ家オリジナルの育児方法についてご紹介します。
この方法を取り入れると、子供のジリツ心が育まれ、グーッとお兄さん、お姉さんへと成長できます。
子供はもちろん、毎日言うことを聞かずに悩んでいる親の手助けになります。
息子の時に試してとても成長を感じたので、娘のときも「お姉さんポイント」と言う名で、少し難易度をあげて、同じ取り組みをしました。
- 子供が言うことを聞いてくれなくて悩んでいる
- 子供にやめて欲しい行動やクセがある
- 子供に自分で考えて行動できる子になって欲しい
ぜひこの記事を読んで、お利口さんポイント制度をご家庭でも取り入れてみてください。
お利口さんポイントってなに?
概要
「お利口さんポイント」とは、親子でお約束事を決め、毎日振り返りをしながら、決められた期間に守っていくものです。
振り返りはポイント制を用いて、お約束が守れていたら1ポイント、守れていなかったら0ポイント、
守れなかったことをきちんと反省できていたら1ポイントを与え、一定期間で決めたポイント数を貯めれたら
ご褒美がもらえるという方法です。
きっかけ
息子が4歳半の頃に、ディズニーランドに行きたいと言い出しました。
普通に連れていくより、目標を達成したご褒美として連れて行った方が、喜びが倍になるかなという思いつきでした。
ちょうどその頃、いつも同じようなことで息子を注意することが多かったため、それなら毎日お約束を守ることを目標として振り返りをおこない、お約束の内容を定着させようと考えました。
息子に提案したところ、ゲームのような感覚でとても喜んでやり始めたので、続けることにしました。
効果
お利口さんポイントを継続的することで、以下のような効果があります。
<子供の場合>
- ジリツ心が育まれる
- 目標が達成した時の喜びが得られる
- 自分の行動を振り返る習慣がつく
<親の場合>
- 子供と話す時間が確保できる
- 子供が幼稚園(保育園)や学校での出来事をたくさん話しくれるようになる
- 同じことで叱ることがなくなる
息子はまさに記載した効果が目に見えてありました。
お利口さんポイントをやる前と比較して、たった4ヶ月で大きく成長し、当時通っていた幼稚園の先生にも驚かれるほどでした。親だけでなく、先生などの他者からも褒められることで、息子はさらにやる気をアップさせていました。
親にも思わぬ効果がありました。
共働きの育児中だと、育児と家事をこなすのに精一杯でなかなか子供と話す時間が取れません。
特に子供が2人以上いると、個別にゆっくり話す機会が作れていませんでした。
お利口さんポイントをやり始めたら、振り返りの時間は、「親と息子」「親と娘」だけの1対1の時間。
振り返りついでに色々あった出来事も話しくれるようになり、短時間ながらも親子の信頼関係が構築できる良い時間となりました。
そもそもジリツ心ってなに?
さっきから「ジリツ心が育まれる」って言ってるけど、ジリツ心ってそもそも何だろう?
何度か「ジリツ」という言葉を使っていますが、なぜカタカナ?どういう効果?と思われている方もいらっしゃるかと思います。
「ジリツ」には「自立」と「自律」の2つの言葉の意味を含んでいます。
自律と自立の違い
「自律」とは、自分が決めたルールで自らの行動できることです。
自分の行動や気持ちをコントロールできる子が自律していると考えています。
「自立」とは、能力や経済力、身体などに関し、他者に依存せず行動することです。
他の人に頼らず、独り立ちしている人が自立している人です。
子供の場合は経済力などはあてはまりませんが、「自分でできることは自分でする」子が自立していると
考えています。
私はこの2つの「ジリツ」を育てることが、素敵な大人になる一歩だと考えているため、
今回のお利口さんポイントの取り組みにて、その心が成長するように意識して取り組みました。
お利口さんポイントのやり方
それでは、お利口さんポイントの具体的なやり方について、2つのバージョン(基本、応用)の内容と進め方を説明します。
先に実例をみたい方は「お利口さんポイント活用事例」をご覧ください。
基本バージョン
毎日守るお約束を決めて、毎日振り返りを行う基本のやり方です。
オススメの年齢は、年少〜年長の未就学児です。
準備するものは、紙、ペン、子供好きなシールのみです。(パソコンで記入でもOK)
進め方は以下のステップで行います。
- お約束の内容は多くても3〜4個程度にする
- 子供が納得して決めたものにする
- 毎日達成できるレベルのものにする
- 取組み期間と期間終了までに必要なポイント数を決める
- 期間や達成すべきポイント数は余裕を持ったものにする
- 本人が欲しがっているモノやイベントにする
- 期限が決まっているご褒美の方がなお良い
- お利口さんポイントの紙を目にみえるところに貼る
- お約束事を一緒に復唱する
- 達成したら1ポイント、未達成は0ポイント、未達成でも反省していたら1ポイントもらう
- 達成するポイント数分のマスを書いた紙を準備しておく
- ポイントをもらえた時は好きなシールを貼る
応用バージョン
応用バージョンとは、基本バージョンにプラスして、ミッションポイントを追加するやり方です。
基本の場合は、毎日取り組み結果が分かるお約束のみですが、
ミッションポイントは長期間かかるもの、または、一度きりで達成できるものなどを目標に入れることができます。
(例:1人でトイレに行けるようになった/ひらがなが書けるようになった等)
ヨウ家ではミッションポイントは難易度レベルに合わせて、達成時にご褒美をあげていました。
オススメの年齢は、年長〜小学校低学年の児童です。
進め方は以下の通りです。
応用バージョンは、決めるごとが多くなったり、タスクが増えて複雑になるので、
初めはシンプルな基本バージョンが良いと思います。
期間内に達成できそうなレベルの内容を記載する
難易度をレベル1ー3程度に分ける
ヨウ家はレベル1〜4の4段階設定にして、
レベル1は短期で達成できるもの、レベル2は中期で達成できるもの、レベル3は長期で達成できるもの、レベル4は時間をかけてもできるかわからないものと振り分けました
難易度レベルごとのご褒美はモノやイベントなど、子供が望むものを設定する
ヨウ家はレベル3やレベル4で1000円程度のものにしました
ミッションは長期間かかるものが多いので毎回でなくて良い
振り返りでの注意点
親ー子供はもちろんのこと、パパーママでも振り返りにおいて気をつけるべき点があります。
以下を参考にされてください。
- お約束が「守れた・守れていない」のチェックが基本です。
それにプラスして、守れたシーン(守れなかったシーン)を必要に応じてインタビュー形式で聞きましょう。 - 長時間の振り返りは続きません。長くても3分程度で終わる。
- 守れなかったとして、守れなかったことを伝えてくれたことを褒める。
- パパとママで振り返り方法にブレがないようにしましょう。
- 必要に応じてパパママ版の振り返り手順を考えましょう。(下図参考)
継続するための工夫
準備を頑張ってしたのに、途中で辞めてしまってはもったいないです。
お利口さんポイントの取組みを継続させる工夫をお伝えします。
- 寝室または、寝室までの動線にお利口さんポイントの紙を設置して、忘れないようにする
- やれない日、忘れた日があっても気にせず続ける
- 毎日が難しい場合は、2-3日ごと、週1回の頻度でもよい
- 達成できた時はオーバーリアクションで褒める
大事なことは定期的に目標(お約束)を確認し、自分の行動を振り返るという行為と、達成できた時の成功体験を経験することです。
やれない日があっても、毎日じゃなくても、やり遂げることが大事です。
各家庭にあったやり方でぜひ実施されてください。
お利口さんポイント活用事例
ムスコの場合(年少で実施)
【年齢】 4歳6ヶ月
【実施期間】 2016/9-2016/12 (4ヶ月間)
【達成ポイント数】 100ポイント
【お約束内容】
・あいさつをきちんとしよう
・叩かない、強く言わない
・ウソをつかない
【ご褒美】 ディズニーランド旅行
娘の育休取得により、保育園を退園しないといけなくなった息子は、春から幼稚園の年少に入園しました。
慣れ親しんだ保育園から新しい環境に変わったことが影響したのか、娘が産まれて赤ちゃん返りをしたのか、原因は分かりませんが、家族を叩いたり、ウソをついたりするようになりました。一方、外の環境では、逆に内向的な部分がでてきました。
お利口さんポイントをやり始めてからは、自分の行動を見直すきっかけになったようで、それらの行動が落ち着いてきました。挨拶は自ら進んでやり始めたり、強い言葉を言ってきてもきちんと反省することができるようになりました。
産まれて初めて4ヶ月間もの長期間の取組みでしたが、目標を達成した時の息子はキラキラと誇らしげでした。
ムスメの場合(年長で実施)
【年齢】6歳
【実施期間】2022/5-2023/1 (9ヶ月間)
【達成ポイント数】250ポイント
【お約束内容】
・気持ちのコントロールをしよう
・あいさつをきちんとしよう
・どうどうとしよう
・自分の気持ち、思っていることを「言葉」で伝えよう
・1人でできることを増やそう
・チュッチュとクルクルをやめよう ※指吸いと髪いじり
・自分のことは「わたし」と言おう
【ミッションポイント】
レベル1:ひとりでトイレに行く
レベル2:ひとり遊びができる
レベル3:ひらがな/カタカナ/数字がかける、鉛筆/箸が綺麗にもてる等
レベル4:チュッチュとクルクルしなくなる(連続して)
【ご褒美】ディズニーランド旅行
息子のときにとても良かったので、娘のときにもお利口さんポイントに取り組みました。
今回は小学校に上がる前にできるようになってほしいことを詰め込んだ内容にしました。
前回より実施年齢が上がるため、毎日のお約束+ミッションポイントを設定した応用バージョンとし、
期間も倍の9ヶ月間と長期間しましたが、習慣となったため大変と感じることはあまりありませんでした。
ヨウ家は息子も娘も小学校受験をしたのですが、娘はシャイで怖がりな性格だったため、始めは塾でも1人泣き続け、受験は諦めようかと悩んだりしました。
受験では筆記以外に面接や集団行動で自分の意見を相手に伝えないといけない時があります。
娘の性格では負担が大きいかと思いましたが、その力こそ、これからの時代には必要なものです。
受験を通して、相手に伝える力や知らない環境でも力を発揮できる度胸を身につけてほしいと考えて、
お利口さんポイントを利用しながらサポートしました。
そのおかげもあって、お利口さんポイントが終わる頃には、自分の言動や行動に自信がついていました。そして見事合格できました。
お利口さんポイントの達成がとても嬉しかったようで、私が作成した偽ミッキーメダルをぶら下げてディズニーランドへ行き、ミニーちゃんとの写真撮影ではミニーちゃんにメダルを自慢していました笑
さいごに
今回は子供がグーッと成長する「お利口さんポイント」についてお伝えしました。
最初は忙しい中、時間を取るのが難しく、面倒に思うかもしれませんが、親も子も慣れます。
できない日があってもOK、続けていくことが大事です。
親も一緒に頑張った分、子供は大きく成長してくれ、きっと達成感に満ち溢れた顔を見せてくれると思います。
短い期間でも、簡単なお約束でも良いので、ぜひ試しにやってみられてくださいね。